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【第10回】狂犬病って?

狂犬病って?
2006 年 11 月、フィリピンでワンちゃんに咬まれた日本人男性 2人が帰国後、日本で狂犬病を発症し、死亡するということがありました。これは、国内では 36 年ぶりの狂犬病死亡例となりますが、全世界では今もなお、毎年 3万 5000 - 5万人が狂犬病の感染により亡くなっていると言われています。わが国では狂犬病予防法という法律で、生後 3ヶ月齢以上のワンちゃんの登録と狂犬病の予防注射が義務づけられています。交通機関の発達などもあり、今回のケースのように狂犬病ウイルスが日本に持ち込まれる危険性は高くなっています。狂犬病予防注射をワンちゃんに接種することは、愛犬を狂犬病から守るだけでなく、ヒトを狂犬病の恐怖から守ることにもつながります。ワンちゃんの飼い主の義務として必ず接種を行いましょう。

【対象どうぶつ】
ヒトを含むすべての哺乳類に感染

【原因】
狂犬病ウイルス(Rabies Virus)に感染することで起こる病気です。このウイルスに感染しているどうぶつに咬まれ、傷からウイルスが侵入することで感染します。(感染どうぶつに傷を舐められたりすることでも感染するといわれています。)

【症状】
ヒト・・・ 潜伏期間は一般的には 1 - 2ヶ月で、初期は咬まれた傷の痒みや頭痛・発熱などカゼに似た症状があります。その後、麻痺、精神錯乱、咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症状)などの神経症状が現れ、数日後に呼吸停止を起こし死亡します。狂犬病は一旦発病すれば致死率はほぼ 100 %と言われています。

どうぶつ・・・ 最初は暗所に隠れたり、食欲不振・挙動異常が認められ、その後は症状によって次の2つの型にわけられます。
1) 狂操型( 80 - 85 %):興奮し、攻撃的になり、よだれや咽頭部痙攣により水を飲むことができない状態(恐水症)になります。その後、脳炎の進行にともない死亡します。
2) 麻痺型( 15 - 20 %):狂操型のようなはっきりとした興奮期がなく、麻痺症状が続いて死亡します。

【治療】
「発病」したら特別な治療法はありません。狂犬病の疑いのあるどうぶつに咬まれてしまった場合には、ヒトでは「発病」する前に、発病予防のワクチンを複数回接種することで発病を防ぐことができます。

【予防】
ヒトもワンちゃんもワクチン接種で防げる病気です。日本では、狂犬病予防法(※)により、ワンちゃんは年1 回予防接種を受けることが義務づけられています。ワクチン接種を受ける際には、接種時期や接種後の注意点などについてかかりつけの動物病院にご相談ください。また、海外旅行などで狂犬病の発生地域に行く場合は、ヒトも事前にワクチン接種を行い、旅行中、不用意にどうぶつに触らないよう注意しましょう。

(※) 生後 91 日以上のワンちゃんを飼う方は、飼い始めてから 30日以内に登録の手続きが必要です。毎年 1 回(一般的には4月から 6月末ぐらいまでに)狂犬病予防注射を動物病院やお住まいの地域の集合注射などで接種をしましょう。

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