この度「すくすくアニコム」が、「どうぶつ相談室」としてリニューアルいたしました。
【リーダーシップ】 5. マウンティング
マウンティングとは?
マウンティングとは、他のワンちゃんや、人間の足にしがみついて腰を動かす行為をいいます。
マウンティングは、生殖行為のほか、群れで生活するワンちゃんにとって上下関係を確認するコミュニケーション手段のひとつであり、マウンティングをすることによって自らの優位性を見せつける本能的な行動ともいえます。
したがって、男の子同士・女の子同士、ぬいぐるみや飼い主さんにもマウンティングをするケースがあります。
しかしながら、ワンちゃん同士のマウンティングは、他のワンちゃんとのケンカの火種になったり、相手の飼い主さんに不快な思いを与えてしまうこともあるでしょう。また、飼い主さんやご家族へのマウンティングを許していると、ワンちゃんは自分がリーダーだと思い込み、号令に従わなくなる可能性も出てきます。
マウンティングが「イケナイ」ことだと教えるには、ワンちゃんのマウンティング行為に冷静に対応することが必要です。また、何よりも、飼い主さんが好ましくないと思うことを注意せず、自由にさせていることは、しつけ上よくありません。
では、具体的にどのようにして教えてあげるのが効果的でしょうか。
どうすればいいの?
マウンティングのしつけの基本は、マウンティングをしようとする素振りをみせたり、実際にマウンティングの現場を目撃した時には、どのような場合でも、一貫して「イケナイ!」「ダメ!」と禁止の号令をかけて、止めさせることです。
また、マウンティングをしているのを見て、飼い主さんが驚いたり、騒いだりするとしているところで騒ぐと、「注目を浴びている!うれしい!」とワンちゃんが思ってしまうこともありますので、気持ちを冷静に保ちましょう。
それでは、マウンティングをしているときのワンちゃんの気持ちと、実際にマウンティングをしている現場ではどのように対処するのか、具体的な方法を見てみましょう。
女の子に興味津々? 男の子が女の子にマウンティング
男の子が女の子にマウンティングする理由としては、女の子が発情をしている可能性があります。ワンちゃんの男の子は、発情した女の子の匂いをかぎつけ、マウンティングをしますし、また、その男の子を気に入り、交配の許容時期にあたる女の子は特に抵抗せずに受け入れることもあるでしょう。飼い主さんが交配、出産を望まない場合には、すぐに行為を中断をさせますが、男の子が夢中になって周りの声が聞こえなくなってしまうこともありますので、無理に引き離さなければならないこともあるでしょう。
起こってしまってからの対処はなかなか大変な労力が必要ですので、発情中の女の子はなるべく男の子には近づけないようにし、また、男の子は発情中の女の子には近づかない予防策が一番有効でしょう。
また、しつけでマウンティングがイケナイと教えてあげることが一番効果的ですが、将来的に子孫を残すことを考えていない場合には、去勢や避妊手術を行うことも1つの手段となるでしょう。ただし、すべてのワンちゃんで効果があるというわけではありませんので、手術をするメリット・デメリットを検討し、かかりつけの獣医さんに相談するとよいでしょう。
男の子同士、女の子同士のマウンティング
群れで生活するワンちゃんにとって、マウンティングは上下関係の確認方法のひとつといわれていますので、もちろん同性間でマウンティングをすることがあります。例えば多頭飼いの際に、新入りワンちゃんと先住ワンちゃんが行なったり、お散歩中にお友達ワンちゃんに行なったり、性別に関わらず、コミュニケーションの一環として、マウンティングを行なうケースがあります。
ワンちゃんの本能とはいえ、飼い主さんがマウンティングをさせたくないのであれば、「イケナイ」ときちんと教えてあげましょう。方法としては、マウンティングをしているのを見たら一貫して「イケナイ」などの禁止の号令を出し引き離しましょう。また、天罰方式を行なったり、おもちゃで気をそらしてみるのもいいでしょう。
また、「オスワリ」「マテ」など、ワンちゃんが完全に号令に従うよう普段からしつけ、飼い主さんとの信頼関係の中で、ワンちゃんの動きをコントロールできるようにしておくことが大変重要です。
飼い主へのアピール? 飼い主へマウンティングする場合
マウンティングは群れの中での順位の確認のために行われることも理由のひとつですので、人の家族という群れの中で生活するようになった今、群れの順位の確認のため人に対して
マウンティングすることもあるでしょう。
しかしながら、本来、家族という群れの中ではワンちゃんの順位は一番下へ位置づけられるはずです。したがって、マウンティングの対象の人に対して、自分の力の強さや優位性を示すために行っている可能性があります。これは、ワンちゃんが飼い主よりも上のリーダーになってしまうことで、将来的には吠える・噛みつくなどの問題行動に発展しかねません。飼い主がリーダーであるということを認識させるためにも、早々にしつけをすることが望ましいでしょう。
ワンちゃんがマウンティングをしそうになった場合には、まずワンちゃんを軽く押し離し、「ダメ」「イケナイ」などの言葉で叱ります。叱る言葉は家族で統一しましょう。
叱ったあとは、徹底的に10分程度の無視をします。飼い主さんの様子がいつもと違うことから、ワンちゃんが様子を伺って近づいたり、遊びに誘ってくることもありますが、心を鬼にして無視をしましょう。一緒の部屋にて無視をするのが難しい場合には、部屋から出て独りぼっちにしてしまうのも1つの方法ですね。
時間が経ったら無視をやめて、また一緒に遊んだり、声をかけてあげたり普段どおりに接します。もし、またマウンティングを始めることがあれば、10分ほど無視をして独りぼっちにします。
このことを続けて、マウンティングをすると楽しい時間が中断されるということを、根気強く教えていきましょう。
また、飼い主がリーダーであるという認識をさせるためにも、「オスワリ」「マテ」「フセ」といった基本のしつけも見直していきましょう。
ワンちゃんと人間の関係は、人間をリーダーとした主従関係が理想です。普段の接し方を見直し、マウンティングをしてワンちゃん自身、順位の確認が必要ないような関係を作りましょう。
「【リーダーシップ】 6 . とびつく」へ続く⇒
